(久保和功プロフィール)

京都大学卒、京都大学大学院中退。著書は「京大式推定3ハロン 実践攻略データブック」(出版:ガイドワークス)、「京大式最強の馬券セミナー」(出版:ベストセラーズ)など。
インターネット競馬新聞「ハイブリッド新聞」を下記サイトにて発行。(http://www.kubo-vs-akagi.com/) サンスポ(関西版)にて、土日コラム「推定3ハロン」を連載中。

 

ご挨拶

こんにちは。皆様には普段競馬予想でお付き合い頂いておりますが、

今回チャリロトさんとご縁があって、競輪の予想にチャレンジすることになりました。

競馬ファンにの方にも出来るだけわかり易く競輪を解説して行きたいと思っていますので、

競馬だけでなく競輪でもお付き合い頂ければと思います。

よろしくお願い致します。

 

はじめに

普段、最多18頭立てのレースを予想している競馬ファンにとって最多でも9車立ての競輪を当てる事など簡単な事のように思うかもしれません。

競馬と競輪の予想の仕方の一番の違いは、競馬は元々1着馬を当てる競技で単勝馬券が基本、その相手探しで馬単馬複、3連単3連複を狙う競技であるのに対し、単勝複勝車券が無い競輪はどういう組み合わせ(1着、2着、3着)で決まるかを予想する競技。

一方競輪は選手の調子を判断するのが難しい競技。近走の成績からある程度判断する事はできるが、競馬のように近走の成績以外に調教データ、レース直前の馬体重などからの総合的な判断をする事ができません。

馬7割、騎手3割の力で勝負が決まると言われる競馬に対し、選手の力が10割の競輪は選手の調子、競馬には無いラインという要素が重要です(後程解説します)。

例えばAはBに公私ともお世話になっている。Bが近々結婚をする事になり、Bの為に追込のAはBを連れてカマシ逃げ、Bは早めに交わして楽勝。Bはインタビューで「Aのおかげで作戦通りでした。」競輪ではよくある光景ですが、競馬では八百長疑惑の大問題です。

Bの結婚、Aとの関係、Aの性格など知っていないと取り損ねる事もある競輪はある意味、究極のギャンブルと言えるでしょう。

そんな競輪に今年は挑戦して行きます。まず手始めに記念レースを中心に予想を展開して行うと思っていますのでお楽しみに!

ただその予想をする前に普段競馬をやっている皆様に対して、競輪に賭ける際のいくつかのポイントを簡単にではありますが、解説してみたいと思います。

まずは競争得点に注目!

他の公営競技を経験している人に聞くと、「競輪の予測は難しい」という答えが返ってくることが多いです。

予想ファクターの数が多いので、どこに注目していいかわからないということもあるのですが、数ある予想ファクターの中で、非常に分かり易い予想ファクターがあります。それはズバリ競争得点。競争得点とは

は各選手の実力を数値化したような指標です。まずはここに注目しましょう!

競馬で言う「格」と違い、競輪の競争得点は数値化されたデータなので、単純に大小比較も出来ますので、ここは見逃さないように、さらに直近のレース成績などもWEB上から確認が出来ます。グラフなどでも表示されますのでその選手が上り調子なのか下り気味なのかを確認して、競争得点と合わせて確認するのがいいでしょう。

次はラインに注目!

ラインという考えは他の競技にはない考えです。それ故にラインこそ競輪の醍醐味であるかもしれません。

選手はいくつはタイプが存在します。自ら風圧を受けて逃げ、あるいは捲りの戦法をとる自力型選手 (先行選手と言います)とそのうしろにつけるマーク型選手(番手選手と言います)。この両者の連携がラインと呼ばれます。ラインを組む相手は

同県・同地区・同期などの関係性で構成されます。自力型の選手が引っ張り、マーク型の選手がその後ろから捲ってきた他の選手がブロックして自力型の選手を守ろうとします。マーク型の選手にとっても自力型の選手が前を行ってくれるので風圧を受けずに走れます。お互いにメリットがある走りなのですが、最後は個人個人が着順上位を狙って走ります。個人競技でありながら団体戦の要素もあるのが競輪です。

 

次にライン同士を比較しよう

ラインどうしの比較です。ここは奥深い世界ですが、初めての場合はまず各ラインの先頭を走る自力型の選手に注目しましょう。注目のポイントは2点。1点目は自力選手が強いかどうか。自力選手が強くないとそのライン自体の力も落ちてしまうと考えていいでしょう。そしてもうひとつの注目ポイントは、自力選手の意欲。自力選手の意欲をはかる指標のひとつは、バック回数があります。最終周回のバックストレッチラインを先頭で通過する回数を指しているのですが、バック回数が多いほど自力選手がそれだけよく逃げていると考えられるので、意欲が高いとも言えます。

 

いろいろと考え始めるとドツボはまりますので、最初のうちは、一番強いと思うラインを中心に車券を購入するといいのではと思います。

それでも高配当を狙いたい人のために

高配当になる時はどんな時か、そもそも競輪はラインを中心に予想する物なので、複数ラインがからむ展開だと高配当が出やすいとも言えます。ただそこまで展開を読むためにはかなりの習熟が必要になってきます。

そこでもう少し当てやすく高配当になるレースを考えてみましょう。

それは強いと思われているラインを弱いラインが負かすときです。ポイントに競争得点をあげましたが、もちろん得点は絶対ではありません。少々の得点が低いくらいであれば展開によっては、盛り返せるチャンスがあります。そんな展開を自分自身頭の中で想像しながらレースを予想してみると意外と高配当なレースが見つかるかもしれません。

 

レース振り返り

千葉競輪GⅢ決勝 第10回滝澤正光杯 2017年10月17日※最終日レース

この並びでは、7番車と9番車がそれぞれラインを引っ張る先行選手。1・6・8番車はラインを組まないで

「単騎」と呼びます。

初手正攻法は、千葉ライン⑦山中-④海老根-②中村-⑤和田に続き単騎⑥志村

その後ろは栃木ライン⑨長島-➂神山 単騎①村上⑧佐藤で周回。

青板(残り3周)半周あたりから単騎①村上が動き出す。①村上の動きに乗り、単騎佐藤-志村が追走。

単騎の3車が千葉ラインを抑え、赤板周回へ。しびれを切らした千葉ラインが車を下げる。

赤板(残り2周)バックで栃木ラインが千葉ラインを抑え、打鐘と同時に先行体勢に。ラスト1周時の状況は、

2コーナー手前から①村上の早めの先捲り、単騎⑧佐藤・⑥志村も続く。 2コーナー手前から①村上の早めの先捲り、単騎⑧佐藤・⑥志村も続く。 バックで①村上が逃げの栃木ラインの捲り切り、3コーナーへ。千葉の自力⑦山中が驚異の捲り、 4コーナーで栃木ラインを捲り切った①村上の上を⑦山中がさらに捲る。 ①に追走した⑧佐藤が⑦山中にスイッチ。最後のゴール線で⑦山中⑧佐藤のハンドル投げの勝負。

結果は、⑧佐藤の優勝。2着は⑦山中、3着は自力に切り替えインから強襲の②中村 想定では4車結束した千葉ラインが先行すると誰もが思っていたが、まさかの後手に回される展開に。。 好展開だったのは、中団にハマった単騎勢。二段駆けを想定した千葉ラインの頭の山中が、 2着に入った為、2車単、3連単共に高配当。千葉競輪ラストの記念競輪GⅢ。 事実上2分戦だった以上、主導権は最低条件千葉ラインが取るべきだったと思います。

まず何事も経験、少しずつ先に進もう

とは言え、先にも書きましたが競輪は深いもの。自分が予想した展開通りにはなかなかならいもの。

まずは展開がわかり易いレースから購入するの良いと思います。逃げ・まくりのある三分戦や、ミッドナイトレースでやっている7車立てのレース(通常は9車立て)から初めて見るのも良いでしょう。

自分で車券を買ってみるといろいろなレース展開があることに気が付きます。そうやって沢山のレースを見て、経験を積んでいくことでレースの展開が読めるようになってくるのではと思います。あれこれ考えているとなかなか先に進めないのものです。まずは少額でいいのでレースに投票して、当たっても外れてもその展開を自分なりに復習してみることをお勧めします。